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2019-07-10

皮の事、革の事を知るために-I am experimenting with making parchment with deerskin-

猟師を始めてから6年近くが経ちました。

猟を始めてからShujiworksフィールドワークの一つの柱となっていたのは捕獲され解体された皮の有効利用の模索。

革を扱う者としてなにかできないか試行錯誤を繰り返しておりました。

そして昨年にやっとこれだというものを見つけました。

それは、

「鹿皮を使った羊皮紙」

しかし羊皮紙と言っても、自分が理想とするものは一般的に出回っているものと少し違います。

鹿皮だからこそ出来るモノ。

イタリアで羊皮紙工房を訪れたこと。日本鹿が持つ皮の特徴と歴史。羊皮紙に関わる文献を読み漁り知り得たこと。

そして猟で捕獲解体した鹿皮で羊皮紙を作ってみたこと。

いろいろ合わさって行き着いた気がします。

そしてせっかくだし良いモノを作ってみようと思いました。



有害鳥獣で捕獲され解体された鹿皮の多くは廃棄焼却されております。

一部が東京都や兵庫県などで革として鞣されています。

しかし革として利用するには、かかるコストや鞣された革を加工するための技術を有した人材が必要でありなかなか高いハードルです。

鹿もせっかくだから捨てられずに利用してもらえたら。

そんなことをぐるぐると考えていたら、羊皮紙を試してみたくなったのです。




そんなこんなで製作を始めて7カ月が経ちました。

2019年6月までに鹿皮の羊皮紙作り実験は第10回目を終えました。

ざっくりですが、以下のような実験をしております。

第一回目の実験は、昔ながらの製法を学び、山羊や羊の代わりに日本鹿を使って羊皮紙作りをしたときにどのような羊皮紙ができるを試す実験。

第二回目の実験は、羊皮紙作りにかかる時間をどれだけ短縮できるのかを、工場設備を使いながら実験いたしました。

第三回目の実験は、現在の製革作りの工程の中に羊皮紙作りと重なる部分を見出し、製革業者さんの協力をいただきながら実験いたしました。

第四回目の実験は、第一回~第三回目の実験を工業製手工業としたときの改善点を修正しました。

第五回目~第十回目は、少量の皮で生産するときに手に入りやすい薬品を使い各地域でも無理なく製作できる流れ作りをしました。

次回は7月の末に実験予定しています。

多くの方に協力と助言をいただき、第十回目まで製作することが出来ました。ありがとうございます。

あとは仕上がりのクオリティーを上げる段階となってきました。


少し実験の様子を。

Skin experiment

塩で保存された鹿皮

Skin experiment

ぐるぐる機械が回ります。

Skin experiment

これが毛を抜いた鹿皮。

Skin experiment

だいぶ力仕事もあります。




足を使い、大学の先生などの専門家の方や各地域の自治体、猟友会で活動している猟師さんたちのお話を聞きに行きました。

自分一人では乗り越えることが出来ない事を教えてもらいながら、組み上げていきます。

まだまだ自分自身足りない部分もありますが、協力をしてくれる方も増えてきました。

今後、見えてくるあらゆる問題点を解決しながら方法を改善していくこととなります。

それがゆくゆくはいろんな人たちの手に取ってもらえるようなものにできるように。

やってみなければわかりませんが、試す価値は有ります。

もちろん楽しいのが大前提ですが☆

shujiworksのフィールドワークは、これからも実験続け、次の春までには小さくはあるのですがこのプロジェクトを動かしてみようと思います。

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