TOOL
手縫いの道具たち
- 道具は遠い昔から、人が生活を豊かにするため、考えては作り、作っては考えを繰り返して生み出されてきたものです。
- 手縫いの道具たちも、そうやって代々試行錯誤し、今のカタチになりました。
- shujiworksでは、そうした手縫いの道具たちを、さらに自分が使いやすく仕立てるところから、修理まで、先人のように試行錯誤し出来る限り道具を生かすことを心がけています。
- 道具は身体器官の延長・代用です。それぞれの個性や癖などに合わせ使い手の鏡となります。
- まずは教室の貸出し道具を使ってみて下さい。
- その中で、必要に感じた道具がありましたら一つずつ自分の道具として揃えていくと良いと思います。
- 現代は物が氾濫し、道具を大切にする姿勢は希薄になっている気がします。
- 文明の利器に囲まれていなかった時代の方が、人間と道具の関係はよかったといえるかもしれません。
- 自分の道具に愛着を持ち大事に長く使い続けていけるよう、shujiworksは取り組んでいけたらと思います
道具の紹介
革包丁
金属部分には日本刀と同じように硬鋼と軟鋼の良さを併せ持った材料を使用し、幅や厚さ、形状に質と種類がたくさんあります。
柄の部分は金属部分の据え方、また太さや材質にも違いがあります。包丁は裁断や漉きをするのにとても重要な道具です。
買った当初はまだ使える状態でなく、研ぎという工程を踏んで切れるように仕立てていきます。
自分で仕立てた包丁のコンディションや包丁の個性を見極め使います。革モノ作りが上達するためにも重要な道具となります。
ヒシギリ
9本目打ちで開けた穴を貫通するのに使用するほか、駒縫いや拝み縫いの手縫いならではの縫い方をするのに使用します。
縫い穴はただ開いていればよいわけではなく、空けた穴が縫い目の良し悪しを左右します。
市販されているものは一度折って自分の手に合った長さにし、刃をつけて自分の道具に仕立てます。
包丁同様に使い慣れ個性を知り使いたい道具です。
縫い針
なので尖っている先端を丸く削り仕立ててから使用します。
針は糸がギリギリに入る太さを選ぶと使いやすいです。細ければ細いほうが縫い易いからです。
使ってくると針も自分のクセがついていきます。駒縫いや拝み縫いなど手縫い製法には針のコンディションが大切になります。
レーシングポニー
膝に挟みながら縫うこともできますが、ポニーは目線を高くしっかりと縫う対象をしっかり固定できるため膝に挟む方法に比べ縫い目を均一にきれいに仕上げることができます。
挟む部分には縫う対象に傷がつかないように保護用の革を張り使用します。
高さなど自分が縫いやすいように改良することもできます。shujiworks手縫い革工房でも自分に合うポニーを製作することができます。
その他 道具一覧
- 目打ち
- 型紙を製作したり、印をつけたり、ノリをつけたりと
- ヒシギリ
- 縫い穴をあける道具
- ノリハケ
- ノリを塗るハケ。大と小があると便利
- 革包丁
- 裁断や漉きをする。手漉きは包丁でしかうまくできません
- カッター
- 革や紙の裁断に使用。裁断はカッターを多用します。
- 糸きりハサミ
- 糸を切る道具。両面テープや芯テープも切ります。
- 菱目打ち
- いろんなサイズの菱目打ちがあります。教室は約4mm幅の菱目打ちを主に使用
- ゴム板
- 菱目打ちや穴あけポンチの受け。コバ仕上げにも使用
- ビニ板
- 革や紙など裁断に使用。作業台となる。
- 木槌
- 菱目打ちや穴あけポンチを叩く道具。金具をカシメたりもする。
- 革カンナ
- 革を薄くしたり、コバを丸くするのに使う道具
- ネジネン
- 菱目打ちのガイドとなる線を入れる道具。
- ネン
- 飾りやコバを丸くする、圧着等に使用する道具。
- ヤスリ
- コバを丸くしたりとコバを整えるのに使用する道具
- ロウ
- 糸に塗布し、縒りをまとめ糸通りを良くし一目一目を留めるもの
- ガラス板
- 漉きの台として使用。ケバを抑える材料を塗るのにも使用する道具
- ローラー
- 革と革を圧着する道具。ノリ付きをよくする。
- ディバイダー
- 際からの距離線を引く道具。ネジネンの変わりにもなる。
- エンマ
- ローラー同様に圧着する道具。