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革のこと

いろんな革

LEATHER

革の種類と説明

  • *私たちが食べている動物の”皮”が”革”になります*
  • “皮”のままだと固くなったり腐敗してしまいますが、これらを防ぎ、”革”として利用するために必要な作業を「なめし」と言います。
  • 「皮」は”なめし”によって「革」に変わります。
  • そのなめし方法によって、革の種類は大きく分けると2種類の革に分かれます。


1.タンニン革(タンニンなめし)

  • 原始時代、人類は自らの唾液で皮をなめしていました。
  • それが古代になり、生活の中で自然に植物に含まれるタンニンで皮がなめされることを知ります。
  • これが今日まで長らく使用されてきたタンニンなめしの始まりです。
  • タンニン革は型崩れしにくく丈夫で、吸湿性に富み、使い込むほど艶や馴染みがでる革です。
  • 反面、タンニンでなめす場合、工程数が多く30以上の工程を踏まえる必要がありどうしても高コストになってしまいます。
  • よく皮革製品で「飴色になる」と表現されるのが、このタンニンなめしによるものです。


2.クロム革(クロムなめし)

  • 化学薬品で処理された革。
  • クロムなめし剤(塩基性硫酸クロム)が使用され革となります。
  • 伸縮性が良く、柔軟でソフト感があり、吸水性が低く水をはじきやすい革です。
  • タンニンなめしに比べて工程数が少ないのでコストを抑えられる反面、なめし工程上で使うクロムが焼却により化学反応(酸化)を起こし、人体に有害な6価クロムに変化するので処分の際は注意が必要です。
  • なので最近は比較的安価なクロムなめしが主流でしたが、昨今の環境問題からタンニンなめしが見直されています。


shujiworksの革

  • shujiworks手縫い革教室ではタンニン革を使っています。
  • クロム革よりも手縫いの製法が理解しやすく、かつ丈夫で長持ちするからです。
  • 年を重ねることにより風合いが出て、よりよく手に馴染む革がタンニン革です。
  • 使ってからどんどん味がでるタンニン革と、出来上がりが一番調子がよいクロム革。
  • どちらも一長一短です。
  • ですが自分で作ったものを長く使ってほしいから、shujiworksではタンニン革を採用しています。
  • 人にも個性があるように、革にも個性があります。
  • もともと生きていたものです。シボ(シワ)や血筋(血管)やキズ跡や、虫さされなんかもあります。
  • そんなこともうまく活かし楽しめるタンニン革。それが自然な素材の良さなのです。
  • 他に型紙製作の数を抑えたり、自宅で製作を始めるのにもタンニン革が最適と思っています。
  • 革を購入したまま使用することももちろん良いのですが、自分でできる革の加工というものがあります。
  • 表情を変えたり、模様を凹凸または染めていれたりなど。自宅でも簡単にできます。
  • 一枚の革だけどいろんな表情で使いたい、自分だけのオリジナルな革にしたいなど楽しむ可能性がたくさん見えてきます。


シボ加工

  • シボ加工とは革の表面処理の一つで、製作する前に革を揉む加工のことを言います。
  • 揉むことで革をやわらかくしなやかにします。革の表情を変え、自然で均一なシボ特有の風合いを入れます。
  • 革モノを使っていると馴染むと言いますが、素材の段階でも馴染ませていることがシボ加工だといえます。
  • シボ加工せず作ると不自然に大きなシボになったりもします。
  • 丸シボ、角シボ、水シボとシボ加工の種類があります。一般的には丸シボがバランスが良いとされています。
  • シボ加工



    エンボス加工

  • エンボス加工とはタンニン革が持っている可塑性を利用した表面処理の一つです。
  • 水に濡らすことにより革は伸びやすくなり、乾くとその歪みを残したまま固定されます。
  • それを利用して模様を革に残すのがエンボス加工です。
  • 水に濡らすのは革ではタブーとされていますが、適切な後処理をすることで革に悪い影響を残しません。
  • エンボス加工は革に自分の好きな模様を入れることができます。オリジナル革の製作と言えます。
  • エンボス加工



    ステンシル加工

  • ステンシル加工とはタンニン革の染めの良さを利用した染め方法の一つです。染めたい模様を革に乗せ、筆で染めていきます。
  • 染めた革を使って製作することも、製作し終わってから完成品を染めることもできます。
  • こちらもオリジナル革の製作のひとつと言えます。
  • ステンシル加工