5月の中旬のお話。
ひょんなことから革用のミシンを頂いた。
見た目はすぐに使用できるミシンのように見えますが、壊れていて使えません。
電源を入れても虫の音のような音が聞こえるだけで、動く気配がありません。
自分の工房には同じようなミシンがありますが、現在18年の付き合いなのですが全く故障もなく元気いっぱいに動いてくれています。
なので、いまだにミシンが調子悪く困ったことがありません。
なにかあったら修理をすることになるのですが、工房のミシンは教室でも使うので急いで修理せねばならず懇意にしているミシン屋さんに頼むことになるはずです。
きっとあたふたしながら。
そう考えると、ある程度の事は自分でミシンを直すことが出来たら安心だしミシンを持っている方にそんなお話しも出来る☆
というわけで、自分で出来る限りやってみることとなりました。
まずは知り合いから「ミシンの説明書」「モーターの説明書」をいただきました。ミシンの説明書にパーツリストもついており、分解するのにとても役立ちそうです。ミシンはすでにないメーカーでモーターは製造中止になっているモノなので、説明書が手に入ったことはとても幸運でした。
まず➀付属していないパーツや確実に壊れている箇所の確認、また➁動かない原因となる可能性が高い箇所を調べます。
➀としては針の取り付け部分と糸テンションを調整するところの不足、返し縫い時に使用するレバーのバネの破損を確認しました。
➁稼働部のオイル不足やゴミのつまりと多分タバコと思われるヤニの付着による固着、モーターの故障(可能性大)に目途をつけます。
まずは不足分と簡易に直せる部分から手を付けていきます。
不足パーツを友達から譲ってもらいます。壊れているバネを外し、同じものを購入します。手に入ったパーツからどんどん取り付け。
パーツリストを見ながらネジをどんどん外していき、分解していきます。外さないと取りつかないパーツばかりです。
タバコのヤニと思われるものを分解したパーツからどんどん清掃していきます。ネジ一本一本が実にヤニまみれ。農作業用のヤニ除去スプレーがだいぶ役に立ちました。
分解をしながら足りないパーツの確認と構造を出来る限り把握していきます。知らない事を知るって面白いです。普段使っているのに・・。
そんなこんなで時間がかりましたが、不足分のパーツや壊れていたパーツを取り付けました。パーツ一つ一つを外し洗浄しオイルを入れ、ネジの破損しているモノは交換もしました。
そして、いざ電源を入れてみます。踏んでみます。
すると・・・なんとか動きました。しかし、なんかスムーズでなく動くときと動かない時があります。
予想はしていたのですが、やはりモーターが原因のような気がします。一応、針の検知器やモーターも基盤を開けて見てみましたが、特に故障は見当たらず。
モーターの詳しい知人に聞いてみると、モーターの故障ではなく劣化ではないかとのこと。古くなりパワー不足的なことでした。
本体はすべて直せたからこそ特定できた原因です。次はモーターの取り換えにかかろうと思います。
モーターは自宅に何個か予備があり、一番新しいやつをつけてみようと思います。一度モーターもバラしてみたので、なんか安心です。
モーターをネジで固定し、Vベルトも新しいものに交換し検知器も設定してからモーターのプログラムの確認をします。
モーターは思いから外すのが大変でした。ちなみに新しいのは軽い☆
さーいざ電源を入れると・・・・・スムーズに動きました。
試し縫いをしてみるとしっかり縫えました☆なんとかなんとか、自分で修理が出来ましたー!
修理のことも少しわかってきたし、ミシンの構造や性質的なものやモーターの取り付け方も理解できたのでとてもとても勉強出来ました。
はー良かった!
そしてミシンの修理が終わったので、これを届けに行きます。
実は自分はミシンを持っているので、これは持っていない次世代に譲ることとなったんです。
壊れて動かなかったミシンが次の方に引き継がれていく。
そんなんが良いですね。直すことが出来るということはその架け橋にもなれること。
譲っていただいた方もその方がうれしいはずです。
この経験を活かし、自分のミシンも一度分解しメンテナンスして大切にこれからも使い続けて行こうと思います。
次の世代に繋いでいくまでは☆
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