shujiworks手縫い革教室の栃木レザー見学会。
革でモノを作っているんだからその革のことをもっと知らなくてはと考え、タンナー(革をなめす場所。皮→革に変える所)見学を企画いたしました。
国内でも有名なタンナーである栃木レザーさん。忙しいのでなかなか受け入れてはくれないのですが、今回に限りご無理を聞き入れてもらい見学会を開くことができました。
見学会当日☆
まずは頭のお勉強からスタート。革のサンプルを見ながらのなめしの説明を受けております。知らないことばかりで関心すること多多。おおー早くも見学にきてよかった感があります。
なめしってなかなかわかりずらいですもんね。タンニンなめしにクロムなめしに脳漿なめし(油なめし)に燻しなめしなどなど。たくさんありますもんねー!現在はクロムなめしが8割くらいのタンニンなめしが2割くらいでしょうか。
それではそれではタンナー工場の中に場を移します。
出来上がった革を見ながらその厚さに驚きます。
栃木レザーさんにはタンニン革をピット槽という場を使ってなめしている数少ないタンナーさん。ピット槽のなめしはタンニンをゆっくり浸透させるから、風合い良く固く仕上がるのが特徴。靴底に使う革からタンニン革らしい厚めの革を作るのに向いています。その写真は後ほどに。
まだ生の運ばれてきたままの革。塩漬けしてあってその塩を落としているところ。
裏にはタルと呼ばれる「革のなめす」「革を染める」「革に油を加え柔らかくする」などなどをする機械もみえます。
こちらが先ほども出ましたがピット槽と呼ばれるなめしをする場所です。
濃さの違うタンニン槽を薄い方から入れていきタンニンの成分を浸透させていきます。いきなり濃い液に入れると中まで浸透しないのだそうです。タンニンとは植物のアクというのでしょうか。主のタンニンはアカシアのミモザを使用しているとのことでした。見えにくいのですがタンニン槽を揺すっている機械があります。
湯気が立っています。冬に行ったのですが、寒すぎてもいけないそうでタンニン槽を温めながらタンニンを浸透させています。独特の臭いが立ち込めています。以外に嫌いじゃないです、自分は♪
こちら濃いタンニン槽。濃すぎて泡が浮いています。見るからに濃そうです!
そしてタンニン槽につけ十分にタンニンを浸透させた革を乾かします。
入れたタンニンを固定する意もあるそうです。植物でなめそうと思った昔の人はすごいなーよく気がついたと関心します。
靴底のように固い革以外のものはタンニンなめしをしたら、染めに入ります。革を中にいれて染料をいれて回します。革の中に染料が浸透するように。樽の中にはダボがついていて回転しながら革もみもします。加脂も一緒にしているみたいでした。
今までの工程を無事にパスして仕上げの工場まで来た革たちです。革のカーテンが光の中をゆーらゆら。
これからある仕上げ作業をまっているんです、この革たちは!
みんな感動しながら足を止めます。珍しい機械もたくさんだからいたるところに興味の目がいきます。
皮から革に変わってきた足跡をみてきたから想いを馳せるところもあります。
この場所は革の仕上げ作業をするところ。言ってみればお化粧とか身だしなみを整えるとかの場所。
下の写真は革を揉んでいるところ。革って柔らかいイメージありますが、タンニンはまんまだとカタカタなので揉んであげて繊維をゆるくするんです。つかっていたら馴染むってやつを素材の段階にしちゃうイメージですかね。
こちらは革にアイロンをかけています。革には少なからず凹凸があります。それを熱と圧をかけて潰してあげるとあら不思議ツヤツヤのピカピカになるんです。革にはカサブタみたいなキズ(強度には関係ない)や虫刺されみたいなものもあります。このプレスをするとその野性味あふれる部分も気品漂う感じになってしまうのです。
ここは塗装ブース。革の表面保護と革のつや出しをするために1層塗膜をします。革の風合いを殺さずに、長く使えるように考えているとのこと。仕事が早い!さすが職人さん☆
こちらは革のアイロンとに似ているのですが、革の表面を磨く機械です。メノウやガラスのブロックが先端に付いていて革の上を行ったり来たり。すると革にどんどんと光沢が出てきます。爬虫類の革はよくやる作業ですが、牛もするんですね☆驚き!
こちらが最後の作業。お化粧ではなく、旅立ちのために大きさを測る機械です!革は1DS(デシ)が何円みたいになっています。ちなみに10×10センチのことが1DSになります。なので大きさを測り何DSになるのかを記載します。
そしてはれて出荷できるんですねー!!
ふーここで工場見学終了です!!
朝からまわってましたが、もうすでに夕方。
西日を革が遮ってくれるもゆらゆらしているからきらきら斜光が入ります。
長い期間をかけて丁寧に作られていることが良くわかりました☆
さすが栃木レザーさんです。頭が下がります!
柱にはこんな革が立てかけてありました。
革の端にできた偶然のカタチ。革の神様のようです、木霊のような☆☆☆
そして最初のお部屋に戻り、今まで見てきたことに対する質問会をいたしました。
そうしてshujiworks手縫い革教室のフィールドワーク:栃木レザーが終了したのでした☆
栃木レザーの皆様とくにミシマさん。革博士の吉村先生。革先生講師の松尾くん。
とてもとてもお世話になりました☆
またお世話になると思います。
そのときもよろしくお願いいたします☆
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